理事長所信
はじめに
今、我々の「在り方」が問われています。
まちを愛し、まちに愛された先人たちの弛まぬ努力により築き上げられた郷土大牟田。その恩恵を受けて我々は育ちました。次代の担い手たらんとするJAYCEEにとって、その行動の根底にあるべき感性は「不完全性の認識から生まれる謙虚さ」ではないでしょうか。青年は完全とは程遠い存在であり、同時に成長の可能性を秘めています。不完全な存在だからこそ挑戦する勇気、現状のあたりまえに疑問を持つ柔軟な発想が生まれます。また、不完全な存在だからこそ共に成長しあえる仲間への感謝、先人たちへの敬意を感じることができます。そして、その認識こそが困難な場面に直面したとき、自分自身と向き合える力となり、我々の活動や運動が市民意識変革に繋がる根幹となり得るのです。
時代の流れに即し現状を踏まえ、どう好転させていくかが、我々JCに与えられた責務と考えます。自身の「在り方」を問い、今こそ我々は先駆けの団体として、郷土大牟田のために力強い一歩を踏み出す時です。
個人と組織
組織は目的を達成させるための手法です。
個人がただ集まっただけでは組織とは言えません。共通の理想を達成させるために、継続して行動し続ける機能性をもった集合体でなければ、組織としての意義を成さないと考えます。組織にはそれぞれの役職があり、役職には職務がありますが、個人に職務が付随しているわけではありません。ただし、変革の能動者たらんとする我々にとって、確固たる個は求められる資質であり、同時に組織の一員としての協働意志や貢献意欲も必要な価値観です。明るい豊かな社会を創造する過程で、我々には様々な修練が与えられます。修練によって磨かれた個人個人が相互に磨きあうことにより輝きを増す。自立した個人によって構成された自律した組織が求められています。
新たな価値の創造
我々の郷土大牟田は地域活性化に繋がる資源の宝庫です。
おおむた「大蛇山」まつり、リサイクル産業、福祉、交通インフラ、伝統と歴史を持つ製菓業、各種メディアで頻繁に取り上げられるお好み焼き等の食文化、さらには三池炭鉱関連施設の世界遺産登録。これらはすべてまちの宝であり誇りです。しかし、現時点ではそれぞれが点であり、互いの特性を活かしあった相乗効果に繋がってはいません。個々の魅力を融合し新たな価値を創造し、力強く発信していくことが、これからのまちづくりの一歩に繋がると確信します。
言行一致の人材育成
会員数は、我々が郷土大牟田の更なる発展を願い行動するための源泉であり、同時に地域社会からの我々に対する期待値であると考えます。また、会員の資質向上は我々に与えられた権利であり義務です。地域社会と密接な関係で繋がるJCにおいて、確かな言葉をもったJAYCEEであることが求められています。情報化が加速している現代において言葉は溢れています。各種媒体で得られる言葉は無限にあり、そんな時代だからこそ、言行一致の人材であることを個々が追求すべきです。全ての言動に責任を持ち、常に自身に問うこと。その言葉を発する資格が果たして自分にはあるのか。行動に裏打ちされた力強い言葉を持ったリーダーシップが今必要とされており、輝かしい人材で構成される組織には必然的に同志が集うと確信します。
意志決定と成長
本年度は、大牟田JCが福岡ブロック協議会会長輩出LOMとなります。これを絶好の機会と捉え能動的に行動することで我々の未来が変わってきます。
昨年度に、第44回福岡ブロック大会主管LOMとして学び得た、先輩諸兄に対する感謝、大牟田JCとしての誇り、挑戦する勇気。我々現役の会員は数々の財産を授かりました。JCという組織が直接的に我々会員に何かを与えてくれる訳ではありません。自らの意志で決定し行動するからこそ責任が生まれ成長に繋がるのです。常に高い目標設定を掲げ、生じる問題や課題に果敢に挑戦し結果と向き合う。大切なことは身の回りで起こる全ての出来事に対し「自分が源」と感じ行動に移す覚悟です。
これからの100年のために
我々の郷土大牟田は、本年度で市制100年を迎えます。
これを契機とし更なるまちの発展に繋げていくためにも、大牟田JCの担う責任は重大です。先輩諸兄の弛まぬ努力で受け継がれてきたひとづくり、まちづくりのバトンは今まさに我々が握っています。時代の過渡期に立たされている我々が、新たなる一歩を力強く踏み出すためには小手先の改善ではなく、中長期的なビジョンを見据えた変革を実行しなければいけません。数々の活動、運動で培った団結力、挑戦する勇気、そして、青年としての果敢な行動力と謙虚さ。これからの大牟田JCの在り方こそが、明るい豊かな大牟田の未来に繋がっていくと確信します。