理事長所信
はじめに
今、なにをなすべきか。昭和、平成から令和へと時代の変化に伴い、ふるさと大牟田においても三池炭鉱や石炭化学コンビナートの隆盛とともに発展してきましたが、人口の減少、少子化、高齢化など様々な問題を抱えております。さらに、2020年に発生した新型コロナウイルス感染症によるパンデミックのために世界規模での危機的状況を引き起こし、依然として社会経済に限らず甚大な影響を与え、これまでの日常、常識というものが通用せず、活動が制限された中での生活を強いられています。歴史を紐解いてみれば、JCI大牟田は先輩諸兄が郷土復興という使命感の下に集い、まちの発展のために尽力してこられました。そこには一方ならぬ苦労もあったと容易に想像できます。不確実性の高いこの現代においても率先して動かなければならないのは私たち青年です。今一度創始の精神を振り返り、紡いできた歴史の恩恵を受けていることを噛みしめ、情熱や地域への想いを途切れさせることなく、私たちが時代に即した形で柔軟かつ率先して行動を起こさなければなりません。自分や家族が暮らすまちの未来を真剣に考え、発展を願い、行動に移すことで活気が溢れ、幸せ溢れるまちを創造していきましょう。
ひとづくり
私たち一人ひとりの資質向上が、明るい豊かな大牟田へ近づく第一歩と考えます。その過程では本来の目的は何なのか、誰のために、なぜやっているのか、そして今なにをすべきかなどを深くまで考えることになります。それは物事の本質を捉え、判断力を養うことになり、自身への成長につながります。さらに、JCには多種多様な考えを持つ人がいます。自身とは異なる考え方に触れることで、自身の考えを見つめ直しさらに深く考える機会となります。
また、JCには日常では決して経験できない数多くの挑戦できる機会が存在します。挑戦した結果、たとえ思うようにいかなくてもそれは失敗ではありません。そこにはすでに次へつなげるべきものを見出すことができているはずです。JCにおいての失敗とは行動しないことであり、果敢に挑戦する人こそ成果を得られるのです。さらに、その経験は必ず家庭や会社さらには住み暮らすこのまちにもフィードバックできるはずです。
まちづくり
大牟田には交通インフラの充実とともにリサイクル産業、福祉事業また世界遺産群登録など様々な可能性を持った産業があります。さらに、私たちJCの他にもまちの発展を願い活動している団体は多数あります。それぞれの団体が特性を活かして活動していますが、個に留まらず他団体と連携し、地域産業を積極的に活用することで新たな形を創り出し、よりよい相乗効果をもたらすことができるでしょう。それが団体同士の結束を強め、さらなるまちの発展へとつなげていくことができると確信します。
ICT技術の促進
ICT技術の促進新型コロナウイルス感染症により人と会うことも憚れ、会ったとしても一定の距離をとることが求められるようになりました。そのため、リモートワークやリモート会議などが急速に浸透し、学校教育においてもオンライン授業が導入されるなどICT技術の必要性が増しています。私たちも同様、状況を鑑みてリモート会議に形を変えるなどで対応してきました。これを好機と捉え、さらにICT技術を積極的に活用することは組織内の効率性を上げ、活性化につなげることができます。さらに、運動の発信力向上も可能になり、地域社会への関わり方などにも多様性を生むことができます。しかし、一方でセキュリティや費用対効果など、考慮すべき点はいくつもあります。環境を変えることは多大な労力を使い、時に挑戦する勇気が必要となります。だからこそ、熟考した上で構築していかなければなりません。
終わりに
自らが行動しない限り、自身を変えることはできません。能動的に行動することで初めて経験をし、心動かされ、多くの学びを得ることができるのです。私たちは一人ではない、ともに成長できる仲間がいます。これまでの私も多くの人と出会い、共感や力添えを得ながら成長させていただきました。ともに活動できる仲間、支えてくれる家族や会社に感謝の気持ちを忘れることなく、誰一人取り残さない次代に誇れるふるさと大牟田を創造していきます。