理事長所信

今我々は問われている。
このまちに必要な人財であるのか。

一般社団法人 大牟田青年会議所
第65代理事長 眞弓 祐太

はじめに

この学び舎には、時代に即して変えなければならないものがある。それと同時に変えてはいけないものがある。それは、我々がこのまち大牟田に対する「想い」である。
 1955年7月16日にこの愛する大牟田青年会議所は誕生した。それは、終戦後絶望の中ふるさとの大牟田を復興したいと想う先輩諸兄の志があったからだ。この先輩諸兄の志のおかげで、大牟田は活気があるまちに発展を遂げることができた。しかし、1999年の大牟田の基盤産業でもあった炭鉱閉山を皮切りに、活気が徐々に失われていったように感じてならなかった。そのような中で、近年では九州新幹線の開通、有明沿岸道路も整備され、三池港もありインフラ整備は充分に整っているといっても過言ではない。青年である我々は、この現状に悲観的になることなく、無限の可能性をもつふるさと大牟田をよりよくしていかなければならない。本年で65周年を迎えるにあたり、諸先輩が紡いで来られた想いを心に刻み、今我々が置かれた立場を充分に理解し、失敗を恐れることなく、挑戦することが必要である。

ひとからまち、まちからひと

会員の減少が止まらない。時代の流れと言えば、それまでである。先駆けの団体として、現状を打破し、人口減に立ち向かわなければならない。魅力ある団体には、必ず輝くひとが集う。我々は、そのような団体であり続けなければならない。現在の会員の約半数以上が入会3年未満である。いかに早い段階でその入会歴の浅い会員達がJCの醍醐味を肌で感じ、主体的に活動をさせることができるか。そのためには、基本に立ち戻りしっかりとした活動を行う必要がある。運動の発信を行う手法として事業の企画・立案・運営をおこない、それまでの時間を共有し、友情をはぐくませ、共に達成感を味わう。自己成長を求め、JAYCEEして茨の道を歩く。それこそが、会員の資質向上に繋がり、一人ひとりの会員の器を大きくさせる。器の大きさが、ひととしての価値である。多くの会員が今まで以上に輝くひとにかわれば、必ず多くのひとは集うのである。

大牟田の地域活性に向けて

JCしかない時代から、JCもある時代へ、そしてやはりJCでないといけない時代へ。まつりそして花火を通して、市民に笑顔と活力を提供している。これは、JCしかできないことである。我々は、先駆けの団体として、もっと行政に対して、企画・立案をしなければならない。時代に即した運動を今まで以上に考え、運動を展開する必要がある。他団体を動かせずに、市民の意識を変えることはできない。我々は、このふるさと大牟田を心から愛している。明るく、活気があり、笑顔の絶えないまちであって欲しい。そう心から想っているからこそ、我々が地域の若いリーダーとして地域との協働を生み出し、大牟田をさらに活性化しなければならない。

未来の人財育成

私は、この学び舎に入会し、それから家庭を持つことができた。家庭を持つ前までは、青少年育成事業も積極的に参画することができなかった。しかし、自分の子どもができると考えが変わり、毎年の青少年育成事業で子どもたちと接するのが楽しみになった。事業前と事業後の同じ子どもが、まるで別人のように変化し、輝きをみることができた。子どもたちは、感受性が豊かで、多くのことをすぐに吸収することができる。近年では、グローバル化が叫ばれている。感受性豊かな子どもたちに、国際の機会を提供することは、多くの学びを得ることだけではなく、視野が間違いなく広くなる。きっとその国際的視点が今後役に立つであろう。多くのことを知り、体験し、その学びをもとに成長する。それが、次代を担うひとへと成長するのである。

65周年について

永きに渡り、存続する団体には節目がある。JCも同じである。この節目をどう活かしていくのかが重要である。私たちの日常としては、単なる一年にしか過ぎない。ただ、諸先輩方から連綿と受け継がれたこの輝かしい65年という歴史からすれば単なる一年ではなくなる。節目の年だからこそ、今までの歴史に感謝し、今後のあるべき姿を考え、青年として今まで以上に挑戦することが必要である。そのために、周年実行会議を設置し、60周年記念事業でもあるこれまでのOMOIAIプロジェクトを基に、65周年の記念事業の企画・立案をする必要がある。

終わりに

人生は一度きりであり、一日に与えられる時間は平等である。ただただ考えるだけで、行動もせず悩むだけの時間にするのか。それとも行動をおこし、学びを得る時間にするのか。やはり、青年である我々は失敗を恐れることなく行動することに価値があるのだ。なぜ、40歳を迎える歳に卒業をする青年会議所でなければならないのか。それは、限られた時間の中で、全力で活動・運動をすることに意味があるからだ。青年として学ぶ姿勢を忘れることなく、常に謙虚であり、何事にも果敢にチャレンジしなければならない。この学び舎を通して、ひととしてどれだけ成長できるか、輝ける人財となれるかが今後このまちにとって重要である。一人ひとりが輝き続ければ、きっとこのまちも賑わい続けるだろう。そのためには、我々全会員が真の青年経済人となり、新のリーダーとなることが必要である。


2018年度 基本方針