理事長所信

一般社団法人 大牟田青年会議所
第63代理事長 井手 和德

はじめに

為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり
 我々の郷土大牟田は、明治時代以降、石炭産業を中心として発展してきました。しかし、エネルギー革命などにより石炭産業は衰退し、まちの発展の礎であった三池炭鉱がその歴史に幕を閉じました。その影響は大きく、人口の流出により過疎地域や消滅可能性都市として挙げられるなど、今もなお尾を引いています。その中で、近年の九州新幹線、有明沿岸道路開通などのインフラ整備に加え、三池炭鉱関連施設の世界文化遺産登録や、おおむた「大蛇山」まつりをはじめとする地域資源などの活用により、可能性が見えてきました。この兆しは、先輩諸兄より連綿と受け継がれてきた想いと明るい豊かな大牟田の実現を目指して様々な運動を展開されてきた成果でもあります。そして、大牟田市は昨年3月に市制100周年を迎えました。この100年の歩みの中に、大牟田青年会議所の軌跡がたくさんちりばめられており、先輩諸兄がどれだけ多くの英知と勇気と情熱をもって運動を展開され、明るい豊かな大牟田を築き上げるために、どれだけ多くの時間と汗と涙を流されてきたのか、振り返ると胸を打たれると共に、誇りと昂揚感を覚えます。先輩諸兄より受け継がれてきた想いを胸に、高い志をもって、変革の能動者であるJAYCEEとして、青年経済人として、地域のリーダーとして、更なる郷土の発展と市民や子どもたちの郷土愛を育むために、目的意識をしっかり持ち、我々(一社)大牟田青年会議所は率先して行動して参ります。

まちづくり、ひとづくりのできる人財育成

青年会議所運動とは「社会開発と指導力開発」です。我々は明るい豊かなまちづくりに向かって努力するとともに、青年会議所の活動の場を通じ、我々個々人をよりよく開発することが青年会議所運動にほかならないと考えます。我々はJAYCEEである前に社会人であり、さらに言えば人間です。人間として、自分を生んで育ててくれた両親に対して感謝の気持ちを持ち、家族を大切にすることが、我々個々人をよりよく開発することであり、ひとづくりの第一歩と考えます。そして、未来を担う子どもたちの手本とならなければなりません。今の子どもたちに元気がない、夢がないと口にする人はたくさんいますが、それが自分たち大人の責任であるということに気づいている人が、一体どれほどいるのでしょうか。子どもたちは、夢を持つことを諦めた大人の背中を見て、夢を持つことに失望します。子どもたちに夢を持たせるには、自分たち大人が変わることです。輝いている自分たちの姿を見せていくこと、相手を変えようと思うのならば、まずは自分たちが成長していく姿を見せていくことが大切です。「大人が変われば子どもが変わる、子どもが変われば未来が変わる」さらに、明るい豊かな大牟田の実現のためには教育を欠かすことはできません。我々親世代がこれから未来を担っていく子どもたちに、失敗は失敗なのではなく、成功に一歩近づくためのものであり、挑戦の先は成功か学びしかない。失敗とは何もしないこと、行動しないこと、諦めることであると、努力や自己肯定感の大切さを教え、明るい豊かな社会の実現を目指して行動していかなければなりません。また、市民や子どもたちの郷土愛を育むためにも、大牟田の魅力を発信し、未来を担う子どもたちと共に活気あるまちづくりを行っていくことが必要です。

組織力強化

JC活動を安定的に続けていくためには、青年経済人として仕事が大切です。JAYCEEとしてリーダーシップや色々な学びを得て、それを仕事に活かすことが重要です。そのために自己への気づきを深め、強み、弱みをしっかり理解して自己成長につなげる必要があります。まちづくりを真剣に考え、幅広いJC運動を展開していくためには広く会員を求め、より大牟田に密着した青年会議所の存在を心掛けていかなければなりません。会員拡大を推し進めるには、意義・目的・必要性を常に全メンバーが意識し続け、大牟田青年会議所全員参加型の拡大が重要です。さまざまな運動を通して大牟田のまちの人々に(一社)大牟田青年会議所の魅力を感じていただき、会員拡大につなげることが必要と考えます。

結びに

「一人はみんなのために、みんなは一人のために」大牟田青年会議所メンバー一人ひとりが全体のことを考えながらよりよい方向に率先して行動していき、大牟田青年会議所全体でメンバー一人ひとりを気にかけ、感謝の心で切磋琢磨していき、更なる修練、奉仕、友情の「場」をつくることが必要と考えます。大牟田青年会議所が一丸となって郷土大牟田のため、市民や未来を担う子どもたちのために率先して行動していく必要があります。「一人はみんなのために、みんなは一人のために」率先して行動する。


2018年度 基本方針